「せっかく高いお金をかけて脱毛するなら、もう毛が生えてこないようにしたい」と考える方は多いでしょう。
特にヒゲや体毛が濃くて悩んでいる男性にとって、“永久脱毛”という言葉は非常に魅力的に感じられるはずです。
しかし、「永久脱毛って実際どれくらいもつの?」「一度施術すれば一生ツルツルなの?」といった疑問を持っている方も少なくありません。

この記事では、永久脱毛の定義や持続期間、再び毛が生えてくる理由についてわかりやすく解説します。
また、永久脱毛のメリット・デメリット、施術前に知っておきたい注意点まで詳しく紹介するので、「本当に永久脱毛を受けるべきか」を判断するための参考にしてください。

記事監修者情報

山下真理子 医師
山下真理子
専門科目
皮膚科
経歴
京都府立医科大学卒業後、医師に。主に美容医療に従事するが、医療専門学校にて講師を務めて、医療教育にも従事する。
資格
医師

1.永久脱毛は本当に毛が生えてこない?永久脱毛の定義

「永久脱毛」と聞くと、「一度施術すれば、もう二度と毛が生えてこない」と思われがちですが、実際には完全に毛が生えなくなるわけではありません。
​永久脱毛とは、特定の脱毛施術を行った後に毛の再生率が大幅に減少し、その状態が長期間にわたって維持されることを指します。

例えば、米国電気脱毛協会(AEA)は、「最終脱毛から1ヶ月後の毛の再生率が20%以下である状態」を永久脱毛と定義しています。
また、アメリカ食品医薬品局(FDA)は、「一定の脱毛施術を行った後に再発毛する本数が、長期間において減少し、その状態が長期間にわたって維持されること」としています。

つまり、永久脱毛とは「毛が全く生えなくなる」ことではなく、「毛の量が著しく減少し、その状態が長期間続く」ことを意味します。
​そのため、施術後にわずかに毛が生えてくる可能性はありますが、自己処理がほとんど不要になる程度まで減毛されるのが一般的です。

永久脱毛を実現する方法には、医療レーザー脱毛やニードル脱毛(電気脱毛)などがありますが、中でもニードル脱毛は唯一、確実な永久脱毛とされている方法です。
毛穴ひとつひとつに針を挿入し、電気や高周波で毛を生やす組織を破壊するため、再び毛が生えてくる可能性が極めて低く、長期的な効果が期待できます。

2.永久脱毛は実際のところ何年もつのか

「永久脱毛」と聞くと、一度施術すれば一生毛が生えてこないと思われがちですが、実際には施術方法や体質によって効果の持続期間に差があります。
ここでは、主な脱毛方法ごとに、どれくらい効果が続くのか、また注意すべき点について詳しく解説します。

2-1 ニードル脱毛(電気脱毛)

持続期間

ニードル脱毛は、現在存在する脱毛方法の中で唯一、確実に「永久脱毛」と呼べる方法とされています。
適切な施術が行われた場合、毛根が完全に破壊されるため、処理した毛穴からは基本的に毛が再生しません。
そのため、何年経っても自己処理が不要な状態が保たれるケースが多く、一度完了すればメンテナンスがほとんど不要です。

特徴

ニードル脱毛では、1本1本の毛穴に極細の針を挿入し、電流または高周波を流して毛を生やす細胞(毛母細胞や毛乳頭)を破壊します。
色素に反応するのではなく、毛穴に対して直接作用するため、白髪や産毛、日焼け肌、色黒肌にも対応できる点が大きな強みです。
また、デザイン脱毛にも向いており、ヒゲや眉の形を細かく調整したい場合にも適しています。

注意点

効果は非常に高いものの、広範囲を脱毛するには時間と費用がかかるというデメリットがあります。
1本ずつ処理するため施術には根気が必要で、特に面積の広い部位は複数回に分けて行うのが一般的です。
また、施術後に軽い赤みやヒリつきを伴うこともありますが、通常は数日で治まります。

2-2 医療レーザー脱毛

持続期間

医療レーザー脱毛は、一般的に5〜10年程度、脱毛効果が持続するとされています。
多くの方は、コース完了後は長期間にわたって自己処理が不要になりますが、加齢やホルモンバランスの変化により、数年後に産毛が再生するケースもあります。

特徴

医療機関で使用される高出力のレーザーが毛のメラニン色素に反応し、毛根に熱ダメージを与える仕組みです。
短期間で広範囲を効率よく脱毛できるため、特に全身脱毛やヒゲの濃い男性に人気があります。
また、数回の施術でも目に見える効果が出やすく、施術回数が少なく済む傾向があります。

注意点

レーザーは黒い色素(メラニン)に反応するため、白髪や薄い産毛には効果が低いとされています。
また、強い光による刺激を伴うため、施術中に痛みを感じやすい方もいます。
ただし、最近では冷却機能や麻酔クリームの併用により、痛みを軽減できるクリニックも増えています。

2-3 光脱毛(エステ脱毛)

持続期間

光脱毛(IPL脱毛)は、永久脱毛とは言えないものの、定期的に施術を続けることで数年間にわたり自己処理が楽になる効果があります。
目安として、3〜4年ほどはムダ毛が目立ちにくい状態が保たれる場合がありますが、施術をやめると徐々に再生する傾向があります。

特徴

出力が医療レーザーよりも低いため、肌への刺激が弱く、痛みが少ない点が特徴です。
そのため、敏感肌の方や脱毛が初めての方に選ばれやすい傾向にあります。施術も短時間で終わるため、忙しい方にも人気です。

注意点

光脱毛は毛根を破壊することができないため、一時的に毛が抜けたように見えても、時間の経過とともに再び生えてくる可能性が高いです。
また、効果の出方には個人差が大きく、毛が濃い部位には効果が感じにくいケースもあります。

3.永久脱毛から何年後かにまた生えてくる理由

「永久脱毛を受けたのに、数年後にまた毛が生えてきた」という声を耳にすることがあります。
これは、脱毛施術の効果が一時的であるというわけではなく、さまざまな要因が関与しています。
以下に、永久脱毛後に毛が再び生えてくる主な理由を解説します。

3-1 毛周期の影響

毛は「成長期」「退行期」「休止期」というサイクルを繰り返しています。
レーザー脱毛やニードル脱毛は、成長期の毛に対して最も効果を発揮しますが、すべての毛が同時に成長期にあるわけではありません。
そのため、施術時に休止期や退行期にあった毛が後に成長期に移行し、新たに生えてくることがあります。

3-2 ホルモンバランスの変化

ホルモンバランスの変化は、毛の再生に大きな影響を与えます。
​特に、妊娠や出産、更年期などのライフステージの変化、またはストレスや睡眠不足などによる生活習慣の乱れが原因でホルモンの分泌が変化すると、ムダ毛が再び生えてくることがあります。

3-3 加齢による影響

年齢を重ねると、体内のホルモンバランスが変化し、特に40代以降になると背中や肩、腕などの体毛が濃くなる傾向があります。
これは加齢に伴い、体内のホルモンバランスが変化することが一因です。
また、加齢による新陳代謝の低下も、ムダ毛の再生サイクルに影響を与えます。
若いころに受けた永久脱毛でムダ毛が目立たなくなっても、年齢と共に再び濃くなることがあります。

3-4 施術回数の不足

永久脱毛を効果的に受けるためには、十分な回数の施術が必要です。
​レーザー脱毛は、毛周期の成長期にある毛にのみ効果を発揮しますが、すべての毛が常に成長期にあるわけではありません。
そのため、数回の施術を通じて、すべての毛にアプローチする必要があります。
しかし、施術回数が不足していると、休止期や退行期にあった毛が成長期に移行した際に再び生えてくる可能性が高くなります。

3-5 白髪や色素の薄い毛の存在

レーザー脱毛は、メラニン色素に反応して毛根を破壊する仕組みです。
そのため、白髪や薄い色の毛には効果がほとんどありません。
年齢を重ねると、体のさまざまな部分に白髪が現れることがあります。
特に顔やVIOなどの部分で白髪が目立ちます。
​脱毛時に白髪が生えていた場合、その毛はレーザーによって処理されることなく残ってしまいます。
​白髪が気になる方は、ニードル脱毛など別の方法で脱毛することが推奨されます。

4.永久脱毛のメリット

永久脱毛には、単にムダ毛を減らす以上のさまざまなメリットがあります。
特に毎日の自己処理に悩まされている男性にとっては、時間・肌・メンタルすべての面で生活の質を向上させる効果が期待できます。

4-1 毎日の自己処理からの解放

ヒゲや体毛の濃さに悩んでいる男性は、朝のシェービングやボディの処理に多くの時間を割いているのではないでしょうか。
永久脱毛を行えば、日常的な自己処理が不要になります。
特にヒゲ脱毛を完了すると、毎朝の面倒な髭剃りから解放され、5〜10分の時短が叶うため、忙しいビジネスマンにも大きなメリットがあります。
シェービングによるカミソリ負けや肌荒れの心配もなくなり、肌が安定しやすくなる点も嬉しいポイントです。

4-2 肌トラブルの軽減

自己処理を繰り返すと、肌には知らず知らずのうちにダメージが蓄積されます。
カミソリによる切り傷、電気シェーバーによる摩擦、除毛剤の刺激などが原因で、赤みや炎症、ニキビのような肌荒れが起こることも。
永久脱毛によってムダ毛自体がなくなれば、こうした自己処理による肌トラブルのリスクが大幅に軽減され、肌本来の美しさや清潔感をキープしやすくなります。

4-3 清潔感と好印象の向上

ムダ毛がない肌は見た目にもスッキリとしており、清潔感のある印象を与えることができます。
特にヒゲが濃く青ヒゲが目立つタイプの方は、脱毛によって見た目の印象が大きく変わる可能性があります。
また、ビジネスシーンや恋愛においても、「清潔感」は第一印象に直結する重要な要素であり、脱毛によって相手に与えるイメージが向上するケースは少なくありません。

4-4 自己肯定感の向上

ムダ毛に対してコンプレックスを持っている男性は少なくありません。
「人前で肌を見せるのが恥ずかしい」「彼女に体毛を見られたくない」など、見た目の悩みが日常生活に影響することもあります。
永久脱毛でそうした悩みが解消されると、見た目への自信がつき、自己肯定感が自然と高まるようになります。
実際に「脱毛してから性格が明るくなった」「人前でも堂々とふるまえるようになった」といった声も多く聞かれます。

4-5 長期的なコスト削減

一見すると高額に思える永久脱毛ですが、長期的に見ればコストパフォーマンスに優れています。
自己処理には、カミソリ・シェービングクリーム・アフターケア用品などが継続的に必要で、さらに肌トラブルが起きた際には皮膚科の診察や治療費がかかることもあります。
こうした費用を数年単位で考えると、永久脱毛の一括投資の方が結果的に経済的になることもあるのです。

5.永久脱毛のデメリット

永久脱毛には多くのメリットがありますが、施術を受ける前に知っておくべきデメリットも存在します。
以下に、主なデメリットを詳しく解説します。

5-1 強い痛みを感じる可能性がある

永久脱毛、特に医療レーザー脱毛やニードル脱毛は、毛根を破壊するために高出力のエネルギーを使用します。
そのため、施術中に強い痛みを感じることがあります。
特にヒゲやVIOなど毛が濃く太い部位では、痛みが強くなる傾向があります。
痛みに敏感な方は、施術前に麻酔クリームや笑気麻酔の使用を検討すると良いでしょう。

5-2 肌トラブルのリスクがある

高出力のレーザーや電気を使用する永久脱毛では、施術後に肌が赤くなったり、ヒリヒリとした痛みを感じることがあります。
また、まれに火傷や色素沈着、毛嚢炎などの肌トラブルが発生することもあります。
特に肌が敏感な方や日焼けしている肌は、リスクが高まるため注意が必要です。

5-3 高額な費用がかかる

永久脱毛は、施術回数や部位によって費用が高額になることがあります。
例えば、全身脱毛やヒゲ脱毛など広範囲の施術では、数十万円の費用がかかることも珍しくありません。
また、ニードル脱毛は1本ずつ処理するため、時間と費用がかかる傾向があります。

5-4 完了までに時間がかかる

永久脱毛は、毛周期に合わせて複数回の施術が必要です。
一般的に、2〜3ヶ月おきに施術を行い、完了までに1〜2年かかることがあります。
そのため、短期間で効果を実感したい方には不向きかもしれません。

5-5 毛を元に戻すことができない

永久脱毛は、毛根を破壊するため、一度施術を完了するとその部位の毛は基本的に再生しません。
そのため、将来的に毛を生やしたいと思っても、元に戻すことは難しいです。
特にヒゲや眉毛など、ファッションや好みによってスタイルを変えたい部位では、慎重に検討する必要があります。

6.永久脱毛をする際の注意点

永久脱毛は大きな効果が期待できる一方で、施術の成果や安全性を左右する要素も多く存在します。
後悔のない施術にするためには、事前準備からアフターケアまで意識すべきポイントがいくつかあります。
ここでは、施術前後に特に注意すべき項目を詳しく解説します。

6-1 施術前の自己処理方法に注意

永久脱毛を受ける際には、施術前にムダ毛を適切に処理しておくことが必要不可欠です。ただし、その方法を間違えると脱毛効果に悪影響を及ぼすことがあります。
基本的には、施術予定日の1〜2日前に電気シェーバーなどでやさしく剃毛するのが理想です。
毛抜きやワックスなどで毛根ごと引き抜いてしまう処理はNGです。
毛根が残っていなければ、レーザーや針脱毛が作用できず、施術の意味がなくなってしまいます。

また、肌へのダメージを最小限に抑えるためにも、深剃りを避け、肌を傷つけないように注意しましょう。
万が一、肌に炎症や傷がある状態では施術を断られる可能性もあります。

6-2 日焼けを避けること

レーザー脱毛は、黒いメラニン色素に反応して毛根に熱を与える仕組みのため、日焼けした肌では脱毛機器が肌の色素にも反応してしまい、火傷や色素沈着のリスクが高まります。
そのため、脱毛前後は日焼けをできる限り避け、外出時には日焼け止めや長袖の衣類での紫外線対策が必要です。
特に夏場は注意が必要で、レジャーやアウトドア活動を控えることも検討しましょう。

6-3 施術後の肌ケアを徹底する

脱毛直後の肌は、熱を受けて敏感で乾燥しやすい状態にあります。そのため、施術当日から数日は十分な保湿ケアが求められます。
化粧水や乳液、クリームを使ってやさしく保湿し、バリア機能を保ちましょう。無香料・無添加の低刺激なスキンケア製品の使用が望ましいです。

また、施術当日は以下のような行動も避ける必要があります。

  • 熱いお風呂やサウナの利用
  • 激しい運動
  • アルコールの摂取
  • 強く擦るなどの摩擦刺激

これらは炎症を悪化させたり、色素沈着の原因になるリスクがあるため注意が必要です。

6-4 脱毛部位のデザインを事前にしっかり検討する

永久脱毛はその名の通り、「元に戻すことができない処理」です。
特にヒゲや眉、VIOといった見た目に直結する部位は、後から『やっぱり残しておけばよかった』と後悔する声もあります。
たとえばヒゲ脱毛の場合、「将来ヒゲを伸ばしたいと思ったときに生えない」「ファッションとしての自由度が下がる」といったケースも考えられます。
そのため、完全にツルツルにするのではなく、自然に薄くする“デザイン脱毛”や“間引き脱毛”も選択肢に入れるとよいでしょう。

6-5 信頼できる施術者・クリニックを選ぶ

永久脱毛は、専門技術を伴う施術です。施術の効果や安全性は、施術を行うクリニックやスタッフの技量に大きく左右されます。

価格の安さや宣伝文句だけで安易に決めるのではなく、

  • 実績・口コミ・症例の多さ
  • アフターサポートの充実度
  • カウンセリングの丁寧さ

などをしっかり確認しましょう。
特にニードル脱毛は高い技術力が求められるため、経験豊富なスタッフが在籍している施設を選ぶことが大切です。

7.まとめ

「永久脱毛」と聞くと、一生毛が生えないと思いがちですが、実際には「毛の再生が大幅に抑えられ、長期間効果が持続する」という意味で使われるのが一般的です。
中でも、ニードル脱毛は唯一確実な永久脱毛法とされ、毛根を1本ずつ破壊することで、長期間にわたってムダ毛の悩みから解放されます。

脱毛の効果がどの程度持続するかは、施術方法・毛質・肌質・ホルモンバランスなどの要因によって異なります。
たとえ“永久”と言われる脱毛でも、加齢や体質の変化、毛周期の影響によって、数年後に一部の毛が再び生える可能性があることは理解しておくべきでしょう。

その一方で、永久脱毛には自己処理の手間を省ける、肌トラブルが減る、清潔感が向上するといった数多くのメリットがあります。
ただし、痛みや費用、施術後のケアといったデメリット・注意点もあるため、自分の目的やライフスタイルに合わせて脱毛方法を選ぶことが重要です。

特に、将来後悔しないためには「どの部位を、どの程度まで脱毛するのか」「信頼できるサロンやクリニックはどこか」などを慎重に検討しましょう。
理想の見た目と快適な毎日を手に入れるために、正しい知識と準備で脱毛をスタートさせてください。

女性脱毛技能士金子

メンズ脱毛お役立ちコラムを読んでいただき、ありがとうございます。 メンズ脱毛アロンソでは、ニードル脱毛でも痛みを極力抑えた超高周波タイプのスーパーフラッシュ法を採用しています。脱毛本場アメリカが認める「永久脱毛」と言われる施術方法なので、安心してお任せいただけます。メンズ脱毛をお考えであれば、ぜひ一度ご相談ください。 お電話でもフォームでも対応いたします。

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