一般的にタトゥーのある部分への脱毛は、火傷やタトゥーの色やデザインが変色したり崩れたりする可能性があるとしてできない場合がほとんどです。そのため、脱毛前にタトゥーを入れた人は、自己処理で対応している人もいるでしょう。しかし、脱毛方法を選べばタトゥー部分への脱毛も可能です。
当記事では、タトゥーが体に入っていても脱毛ができるのか、脱毛ができないと言われる理由と脱毛方法を解説します。タトゥーのある部分を脱毛したい方は、ぜひご一読ください。
記事監修者情報
- 山下真理子
- 専門科目
- 皮膚科
- 経歴
- 京都府立医科大学卒業後、医師に。主に美容医療に従事するが、医療専門学校にて講師を務めて、医療教育にも従事する。
- 資格
- 医師
1.タトゥーの入っている場所は脱毛できる?
タトゥーが入っていても、脱毛自体は可能です。ただし、脱毛方法によってはタトゥーの入っている場所への施術はできません。
サロンやクリニックで受けられる脱毛施術には、「光脱毛」「レーザー脱毛」「ニードル脱毛」の3種類があります。3種類の脱毛施術のうち、「光脱毛」「レーザー脱毛」ではタトゥー部分への照射を断られるケースがほとんどです。一方、「ニードル脱毛」であれば、タトゥーの入っている場所にも施術ができます。
一般的には、タトゥーの大きさによって下記のような対応となります。
タトゥーの範囲 | 施術 |
---|---|
タトゥーのサイズが5cm以下 | タトゥー周辺をシールなどで保護して施術する |
腕を覆うサイズのタトゥーがある | 施術自体が不可能 |
2.タトゥーのある場所も脱毛可能なニードル脱毛の魅力
ニードル脱毛は、毛穴に挿入した極細の針(ニードル)から微弱な電流や高周波を流し、発毛組織へアタックする脱毛施術です。
毛穴一つひとつに対して手作業で行うため施術時間はかかるものの、ほぼすべての毛に施術できる上、非常に高い減毛・脱毛効果が期待できます。医療脱毛クリニックでは絶縁針脱毛、脱毛サロンでは電気分解法・フラッシュ法・ブレンド法(電気分解法+フラッシュ法)による施術が可能です。
ここでは、ニードル脱毛がおすすめな理由を5つ解説します。
2-1.すぐに脱毛効果が感じられる
光脱毛やレーザー脱毛は、施術を受けてから実際に毛が抜け落ちるまで1週間〜1か月程度を要するケースが一般的です。一方、ニードル脱毛では、施術した毛穴の毛がその場で抜け落ち、効果を実感しやすいという特徴があります。
1本ずつの作業ではあるものの施術直後に毛がなくなるため、急いで毛を減らしたい方や他の施術で効果を実感できなかった方に人気のある脱毛方法です。
2-2.日焼けした肌にも施術ができる
ニードル脱毛は、毛穴一つひとつに直接針を挿入して施術するため、日に焼けて黒くなった肌にも施術ができます。
光脱毛器やレーザー脱毛機は、照射した光やレーザーと毛のメラニン色素を反応させ、発生した熱で発毛組織にダメージを与えて減毛・脱毛する仕組みです。同時に、光やレーザーは体毛だけでなく、肌に含まれたメラニン色素にも反応して熱を発します。肌へのダメージが大きくなるため、日に焼けたり色素沈着を起こしたりして黒くなった肌には施術できないケースが大半です。
一方でニードル脱毛はメラニン色素とは関係なく、電流や高周波の力で発毛組織へアタックするため肌の色に関係なく施術できます。日に焼けた肌だけでなく、シミの上やほくろの上から生える毛にも施術可能です。
2-3.硬毛化した部分にも効果がある
光脱毛やレーザー脱毛、自己処理による脱毛には硬毛化のリスクがあります。硬毛化とは、脱毛した部分に以前よりも硬く太い毛が生えてくることです。光やレーザーの影響で発毛組織が活性化した説が有力ではありますが、はっきりとした原因は解明されていません。
肌質や毛質に関わらず起こり得る症状であり、一度硬毛化すると同じ脱毛方法では効果を得られないケースが大半です。現状、硬毛化を起こした毛に効果的なのは、ニードル脱毛だと言われています。
2-4.脱毛箇所を希望のデザインに整えられる
ニードル脱毛は、毛を1本1本手作業で処理するため、抜く毛と残す毛の厳密な選別が可能です。一方、光脱毛やレーザー脱毛の場合、広範囲にまとめて照射する施術方法のため、毛の形を細かく整えたり部分的に残したりといった作業はできません。
脱毛箇所の毛を好みの形にデザインしたい方や、狭い範囲の毛だけを減らしたい方に向いた施術方法と言えるでしょう。特に、細かな照射のしにくい眉毛やヒゲのデザインがしやすいとして人気です。
2-5.白髪にも効果がある
ニードル脱毛は、毛の色や太さ、脱毛部位に関わらず施術ができます。光脱毛やレーザー脱毛は、毛に含まれるメラニン色素と反応させる施術となるため、メラニン色素が含まれていない白髪に照射しても効果が得られません。白髪染めで黒くしたとしても、毛根にメラニン色素を注入できるわけではないため、無意味です。
一方ニードル脱毛は、毛穴に挿入した針から直接発毛組織に電流や高周波を流すことで、減毛・脱毛する仕組みのため、白髪や産毛にも高い効果が期待できます。
3.タトゥーの入っている場所は脱毛できない理由|光脱毛・レーザー脱毛
タトゥーは、専用の針に付着させたインクを皮膚内の真皮層に入れ込むことで、任意の模様や文字をデザインします。日本の刺青も基本的な入れ方はほぼ同じです。
タトゥーに使用されるインクの主成分は精製水とグリセリンであり、そこに顔料を加えて色彩を表現します。光脱毛やレーザー脱毛において、問題となるのがタトゥーインクの色素です。
ここでは、タトゥーの入っている場所に光やレーザーを照射できない理由を解説します。
3-1.肌が火傷をする危険性がある
タトゥーの入っている場所へ光脱毛・レーザー脱毛をできない大きな理由は、火傷するリスクが高いためです。
光脱毛やレーザー脱毛では、基本的にメラニン色素との反応により熱を発生させて毛乳頭や毛包、バルジ領域へアタックします。タトゥーのある場所に光やレーザーを照射すると、メラニン色素と同じようにタトゥーの色素が反応してしまうケースが珍しくありません。
施術時に照射部に生じる温度は、光脱毛で60〜70℃、レーザー脱毛で200℃以上に達します。点在する毛根とは異なり、全面に広がるインクに反応して高熱を発すると、肌へのダメージでは済まず火傷となる危険性が非常に高くなるため、施術できません。
3-2.タトゥーが変色する可能性がある
タトゥーのある場所に光やレーザーを照射するとインクの色味が変わりやすいことも、施術できない理由の1つです。使用されているインクの成分にもよりますが、光やレーザーの照射によって生じる高熱によりインクが変質し、変色・脱色する恐れがあります。
万が一照射によって火傷になった場合、患部には水ぶくれができることやケロイド、かさぶた状態となる可能性がある点にも注意が必要です。タトゥーのデザインを崩さないためにも、施術を避けたほうがよいでしょう。火傷跡のかさぶたが剥がれ落ちる際に、タトゥーの色素も一緒に剥がれ落ちるケースが珍しくありません。
4.タトゥーの入っている場所を脱毛するメリット
タトゥーの有無に関わらず、脱毛施術を受けることには下記のようなメリットがあります。
- 自己処理しにくいところもきれいに整えられる
- 肌トラブルを起こしにくくなる
- 毛穴が引き締まって肌のきめが整う
タトゥーの入っている場所を脱毛することで、上記以外にも2つのメリットが得られるでしょう。以下では、2つのメリットについて解説します。
4-1.タトゥーのデザインがちゃんと見える
タトゥーのある場所にムダ毛が生えていると、せっかくのデザインがはっきりと見えないケースが少なくありません。しかし、脱毛することにより普段は毛が邪魔してぼやけたりくすんだりしていたタトゥーが、きれいに映えます。
見慣れると気付きにくいですが、脱毛施術を受ける前と後では一目瞭然です。「施術後のイメージが湧きにくい」という方は、一度タトゥーのある場所の毛をカミソリや脱毛ワックスなどで処理してみると実感できるでしょう。
4-2.自己処理の手間が減る
これまでタトゥーを映えさせるために自分で脱毛処理していた場合、脱毛施術により今後のムダ毛処理の時間と手間を節約できます。ニードル脱毛は、減毛・脱毛の高い効果が長期間継続する脱毛方法のため、脱毛完了すればムダ毛の悩みを大きく減らすことが可能です。
自己処理をする回数も少なくなるため、自己処理中で怪我や肌トラブルを起こす心配も少なくなります。また、かみそりなども消耗しにくくなるため、コストを減らすことにもつながるでしょう。
まとめ
タトゥーが体に入っていても脱毛は可能です。ただし、光脱毛やレーザー脱毛はタトゥー部分への脱毛は断られることがほとんどです。ニードル脱毛であれば、タトゥー部分への脱毛ができます。
ニードル脱毛は、毛穴に針を挿入し、微弱な電流や高周波で発毛組織をアタックする脱毛方法です。施術に時間がかかるものの、脱毛効果が高く日焼けした肌や硬毛化した毛にも施術ができます。
タトゥーが入っている部分を脱毛すると、タトゥーのデザインがちゃんと見え、自己処理の手間が省けます。タトゥーをもっときれいに見せたい方は、ぜひニードル脱毛をご検討ください。
メンズ脱毛お役立ちコラムを読んでいただき、ありがとうございます。 メンズ脱毛アロンソでは、ニードル脱毛でも痛みを極力抑えた超高周波タイプのスーパーフラッシュ法を採用しています。脱毛本場アメリカが認める「永久脱毛」と言われる施術方法なので、安心してお任せいただけます。メンズ脱毛をお考えであれば、ぜひ一度ご相談ください。 お電話でもフォームでも対応いたします。