美容脱毛は医療脱毛よりも効果を感じられるまでの回数が多いといわれますが、実際にどの程度の回数が必要なのか分からないという人は多いでしょう。美容脱毛でも部位や肌の状態によって必要な脱毛回数が異なります。
美容脱毛を少ない回数で効果を感じたい場合は、いくつかのポイントを押さえることが必要です。この記事では、美容脱毛の効果を感じられる回数や美容脱毛と医療脱毛の違い、美容脱毛の効果を高める方法などについて解説します。
記事監修者情報
- 山下真理子
- 専門科目
- 皮膚科
- 経歴
- 京都府立医科大学卒業後、医師に。主に美容医療に従事するが、医療専門学校にて講師を務めて、医療教育にも従事する。
- 資格
- 医師
1.【部位別】美容脱毛の効果を感じられる回数
美容脱毛とは、皮膚に負担を与えない強さの光を照射することで、減毛を促す方法を指します。メラニン色素に反応して光を照射する脱毛器を使い、毛を生えにくくする方法が一般的です。美容脱毛は、レーザーを照射する医療脱毛と比べると照射パワーが弱いため、脱毛効果を感じられるまでの回数は多くなります。しかし、美容脱毛は医療脱毛よりも肌への刺激が少なく、料金も比較的安価に設定されていることが多いです。
美容脱毛は、1回だけで効果を感じられるものではありません。毛には、成長期→退行期→休止期という、毛が生え変わるまでのサイクルがあります。このサイクルを「毛周期」といいます。
成長期、退行期、休止期のうち、最も脱毛効果が期待できるのは「成長期」の毛です。退行期や休止期の毛に光を照射しても効果が薄いため、その毛が成長期になってから、再度光脱毛をおこなう必要があります。したがって、毛全体に効果を出すためには、数か月に1回程度のペースで、複数回サロン脱毛に通うことが必要です。
また、身体の部位によって、それぞれ毛の濃さや毛周期、光照射の効果などが異なります。そのため、脱毛部位がどこであるかによっても、美容脱毛の効果を感じられるまでの回数は変わります。
1-1.【顔・うなじ脱毛】5回から
顔やうなじの毛は、細くて薄いのが特徴です。細く薄い毛にはメラニン色素が少ないため、脱毛機が反応しにくい傾向があります。また、もともとムダ毛が目立たない部位のため、脱毛効果を実感するのにも時間がかかります。一般的に、顔・うなじ脱毛で効果を感じられる回数は、5回程度です。
顔やうなじの毛周期は、1〜2か月とされています。したがって、顔・うなじの美容脱毛では、5〜10か月くらいで効果を実感できる人が多いでしょう。
顔脱毛をすると、毛穴が目立ちにくくなったり、化粧のりが良くなったりするメリットが期待できます。顔の美容脱毛によって、肌をワントーン明るく見せることも可能です。
1-2.【腕脱毛】4回から
腕脱毛で効果を感じられる回数は、4回程度が目安です。腕の毛は、顔やうなじよりは濃いですが、腕のムダ毛や脇、VIOなどに比べると濃くありません。腕は、露出する頻度が多く、ムダ毛が目立ちやすい場所であるため、数回通っただけでも美容脱毛の効果を感じられるでしょう。
また腕は、自己処理の範囲が広い部位でもあります。美容脱毛をすることで、自己処理の頻度や手間を減らし、頻繁な自己処理による肌ダメージも抑えられます。
1-3.【脇脱毛】5回から
脇の毛は、太くて濃い毛が密集していることが多いです。脇のムダ毛は目立ちやすいため、脱毛効果が目に見えやすい部位だといえます。しかし、脇は毛量が多く、脱毛をしてもすぐに生えてきてしまうため、継続して通う必要があります。そのため、脇脱毛で効果を感じられる回数は、5回以上です。
脇の毛周期は2〜3か月といわれています。美容脱毛の効果を感じられるまでの期間は、10か月以上かかることが多いでしょう。
脇脱毛をすると、ムダ毛が目立ちにくくなり、ノースリーブなどのファッションを楽しみやすくなります。脇の黒ずみを抑えたり、においを軽減したりできるのも脇脱毛ならではのメリットです。
1-4.【背中・腹部】5回から
背中や腹部には、細い産毛が密集しています。細い毛には脱毛機が反応しにくいため、美容脱毛の効果を感じるまでには5回程度かかります。
背中のムダ毛は自分では気が付きにくく、自己処理も難しい部位です。また、背中は皮脂腺が多く、ニキビができやすい部分でもあります。背中脱毛を受けることで、肌荒れやニキビなどの肌のトラブルを抑えながら、きれいな肌にすることが可能です。
1-5.【VIO脱毛】6回から
VIO部分は、太くて濃い毛が密集している人も多いでしょう。太くて濃い毛は効果が分かりやすいため、数回通うだけでも効果を実感できます。しかし、VIOは毛量が多いため、いったん抜けたと思っていても数か月で生えてくることがあります。そのため、美容脱毛の効果を感じられる目安は、6回以上です。
また、VIOの毛周期は2か月程度といわれているため、脱毛効果を感じられるまでには、1年ほどかかります。VIO脱毛をすると、自己処理の手間を減らせるだけでなく、デリケートゾーンを清潔に保つことにもつながります。
1-6.【足(脚)脱毛】4回から
足(脚)の脱毛は、一般的に4回程度で効果を感じられます。足は、腕と同様に面積が広く、露出する機会も多い部位であるため、数回通うだけでも効果を感じやすいでしょう。
足のムダ毛は、露出する頻度が多い分、自己処理の必要回数も多くなります。
ムダ毛の自己処理を繰り返していると、乾燥や肌荒れを引き起こしやすくなります。足脱毛をすることで、自己処理による肌ダメージを減らして、脚をきれいに見せることが可能です。
1-7.【全身脱毛】8回から
全身の美容脱毛にかかる回数は、最も施術回数の多い部分に合わせて決まります。脇やVIOは、毛が太く濃いため、効果を感じるまでに時間がかかりやすい部位です。脇やVIOは、5〜6回程度で効果を感じられることもありますが、産毛まで効果を実感するには8回程度かかります。そのため、全身脱毛で効果を感じられるまでの回数は、8回以上が目安となります。
全身脱毛に通う頻度は、毛周期に合わせて1〜3か月に1回程度に設定されることがほとんどです。2か月に1回のペースで通った場合であっても、全身脱毛で効果を感じられるまでには、1年以上かかるでしょう。
なるべく早く脱毛を終わらせたいと思う人もいるかもしれませんが、サロンに通うペースを無理に早めることはおすすめできません。サロンに通う間隔は毛周期や肌ダメージを考慮して設定されるため、ペースを無理に早めると肌に負担がかかったり効果が薄れたりする可能性があります。
2.【状態別】美容脱毛の効果を感じられる回数
美容脱毛は、自己処理が楽になる状態か、肌ざわりのよい状態を目指すかによっても、脱毛完了までの回数が異なります。美容脱毛する際は、あらかじめどの状態を目指すかを決めた上で、目的に合わせてサロンに通うのがおすすめです。
2-1.自己処理が楽になるのは7回から
美容脱毛で自己処理が楽になるのは、7回からが目安です。脱毛回数を重ねるにつれて、自己処理の頻度は減っていきます。毛量や毛質などによって個人差がありますが、毎日ムダ毛処理をしている場合は、サロンに7回程度通うことで、週1〜2回のペースまで減らすことができるでしょう。太くて濃いムダ毛が、細くて薄い産毛のような毛になることもあります。
自己処理が楽になるまでの期間は、サロンに通う頻度によって異なります。2か月に1回のペースで通った場合、自己処理が楽になるまでの期間は1年ほどです。
なお、サロンでの美容脱毛は、肌に負担をかけない程度の光を当てるため、レーザーなどを用いる脱毛クリニックよりも、照射回数が多くなります。医療脱毛の場合、自己処理が楽になる回数は3〜5回程度が目安です。また、脱毛サロンによって使用する機械が異なるため、店舗選びによっても、効果を感じる回数に差が出ることがあります。
2-2.手触りのよい肌になるのは12回から
手触りのよい肌で、自己処理がほとんど不要な状態を目指すなら、12回以上サロンに通う必要があります。毛量や毛質によっても変わりますが、12回以上通うと、ムダ毛が気にならなくなっているでしょう。そのため、美容脱毛のコースやプランは、12回程度に設定されていることが多いです。
手触りのよい肌にするためにかかる期間は、約2年が目安です。ただし、産毛もないツルスベ肌を目指す場合は、さらに回数を重ねる必要があります。医療脱毛の場合は、自己処理がほぼ不要になるまでに、8回程度かかるのが一般的です。そのため、医療脱毛の場合は、手触りのよい肌になるまでに1年半ほどかかるでしょう。
3.美容脱毛と医療脱毛では効果を感じるまでの回数が違う
脱毛方法には、大きく分けて美容脱毛と医療脱毛の2種類があります。
医療脱毛とは、医療用レーザーなどを用いて、毛を形作る細胞である「毛包幹細胞」を破壊し、脱毛する方法のことです。医療脱毛は、身体の組織を破壊するため「医行為」にあたります。医療脱毛では高い脱毛効果を得られますが、やけどや腫れ、赤みなどの肌トラブルも起きやすくなります。ただし、トラブルが起きた際は、直ちに医師の診察を受けることが可能です。
皮膚に負担をかけない範囲でおこなう美容脱毛と比べ、皮膚の細胞を破壊する医療脱毛は、脱毛効果を感じられるまでの回数が少なくなります。
3-1.美容脱毛と医療脱毛で効果を感じる回数が違う理由
美容脱毛と医療脱毛で効果を感じる回数が異なる理由は、光を照射するパワーに違いがあるためです。美容脱毛では、皮膚に負担のない範囲の出力でライトを当て、毛根を少しずつ弱らせていきます。1回の照射ではそこまで毛根が弱らないため、効果を感じるためには回数を重ねることが必要です。
一方の医療脱毛では、毛根の組織を破壊するほど強力なレーザーや光を照射します。レーザー脱毛は美容脱毛と比べて照射のパワーが強いため、少ない回数でも効果を実感できる人は多いです。
医療脱毛の効果を感じられる回数については、以下の記事で詳しく解説しています。
3-2.美容脱毛・医療脱毛に向いている人
美容脱毛と医療脱毛には、それぞれメリットとデメリットがあります。脱毛に通う際は、美容脱毛と医療脱毛の特徴を理解した上で、目的に合わせた脱毛法を選ぶことが大切です。
医療脱毛のメリットは、照射パワーが強く、脱毛効果を得られるまでの時間が短いことです。しかし、高温のレーザーや光を当てるため、人によっては痛みや肌トラブルが出たりすることがあります。医療脱毛では場合に応じて麻酔を使うことができるため、痛みが心配な場合は医師に相談しましょう。また、美容脱毛に比べると、1回あたりの脱毛料金が高額になることがほとんどです。
美容脱毛は、光の照射パワーが抑えられているため、肌への負担が少ないメリットがあります。医療脱毛では200℃以上の高温を当てるのに対し、美容脱毛の照射温度は60℃〜80℃程度といわれています。また、サロンやクリニックによっても異なりますが、美容脱毛は、医療脱毛と比べると料金が安価に設定されています。
脱毛をできる限り早く終わらせたい人や、永久的な脱毛効果を求める人は、医療脱毛が向いています。一方、肌への刺激や負担を少なくしたい人や、価格を抑えながら減毛効果を得たい人は、サロンでの美容脱毛がおすすめです。
4.美容脱毛の効果を高めるためには?
美容脱毛は効果を感じにくいといわれることがありますが、身体の状態を整えたり、衣類やケアの工夫をしたりすることで、効果を感じやすくなります。ここでは、美容脱毛の効果を高めるための6つの方法を解説します。
4-1.日焼け止めを塗る
美容脱毛では、毛根のメラニン色素に反応して、光を照射する脱毛機器を使うことが一般的です。脱毛中に日焼けをすると、肌のメラニン色素にも機械が反応する可能性があります。
日焼けした肌に光を照射すると、ムダ毛のみに照射するべき光が黒くなった肌にも拡散して、施術効果が下がります。また日焼け肌は通常よりもバリア機能が低下しているため、痛みや肌の炎症も起きやすいです。そのため、多くのサロンでは、日焼けの状態で施術をすることはできません。
脱毛中は、日焼けで脱毛効果が下がるのを防ぐためにも、しっかりと日焼け止めを塗りましょう。室内にいるときでもなるべく日焼け止めを塗り、こまめに塗り直すと効果的です。ただし脱毛時は、施術の効果を高めるために日焼け止めを塗らないか直前に落とします。
紫外線が強い時期は、日焼け止めだけでなく、帽子やサングラス、日傘などで日焼け対策をしましょう。また、脱毛をはじめる時期を秋冬頃に設定するのも効果的な方法です。秋冬は春や夏に比べて紫外線量が少なく、露出の頻度も少なくなります。
脱毛中の日焼けについては、以下の記事で詳しく解説しています。
4-2.低刺激の保湿剤で肌をケアする
脱毛中は、しっかりと保湿をすることが大切です。肌が乾燥した状態で脱毛をすると、肌トラブルが起きやすくなります。肌が過度に乾燥している場合は、施術自体を断られることもあるため注意しましょう。
また、美容脱毛では光の熱を毛根に伝えることによって減毛を促すため、このとき肌が潤っている状態だと、より熱が伝わりやすいといわれています。そのため、肌が乾燥していると脱毛効果が薄れる可能性があります。
日頃から保湿剤で肌をケアすることで、肌トラブルを抑えて脱毛効果も高められます。脱毛後の肌は特にデリケートになっているため、念入りにケアをすることをおすすめします。脱毛後の保湿剤は、アルコールフリーのものなど低刺激のものを選ぶと安心です。
4-3.ホルモンバランスを整える
美容脱毛では、毛が生え変わるサイクルである「毛周期」に合わせて施術を受けることで、効果が高まります。しかし、ホルモンバランスが崩れると毛周期が変化してしまい、一定のペースで通っていても思ったような効果を得られない可能性があります。
脱毛期間中は、睡眠時間や栄養バランスのとれた食事などに気をつけて、ホルモンバランスを整えましょう。また、過度なストレスもホルモンバランスが崩れる原因になるため、ストレスを貯めないことも大切です。
毛周期については、以下の記事で詳しく解説しています。
4-4.新陳代謝を高める
新陳代謝を高めると肌のコンディションが良くなり、脱毛による肌トラブルを防ぐことにつながります。また、肌のターンオーバーを促進することで、メラニン色素が少なく潤った肌になるため、脱毛効果も高まるでしょう。
新陳代謝を上げる方法としては、ビタミンが豊富な食材を意識して摂ること、良質な油を摂ることなどが挙げられます。
4-5.摩擦の少ない衣類を着用する
衣類と肌の摩擦が多いと、肌の黒ずみの原因になるため注意が必要です。肌が黒ずむと、日焼けしたときと同様に肌のメラニン色素が増えます。肌のメラニン色素が増えると、光照射による肌ダメージが増えたり、脱毛効果が下がったりする可能性があります。
脱毛中は肌に食い込むような強い締め付けの服装を避け、ゆったりとした衣類を身につけるようにしましょう。デリケートゾーンの脱毛では、摩擦の少ない下着を身につけることで脱毛効果が高まります。
4-6.自己処理の際は電気シェーバーを使う
脱毛中の自己処理は、肌への負担が少ない電気シェーバーを使うのがおすすめです。カミソリで処理をする人もいますが、カミソリは肌に直接刃が当たるため肌への負担が大きくなります。
また、脱毛中は毛抜きやワックスを使わないようにしましょう。毛抜きやワックスは、毛根から毛を抜き取ってしまう方法です。毛根から抜くと、光照射による毛根へのダメージが得にくくなり脱毛効果が薄れます。毛を抜くことは毛周期が乱れる原因にもなるので注意が必要です。
除毛クリームでの脱毛は、肌のタンパク質を溶かしてしまい、肌トラブルにつながります。電気シェーバーは、刃が直接肌に当たらず肌荒れも起きにくいため、肌にやさしい処理方法です。
まとめ
美容脱毛での脱毛で効果を感じられるまでの回数は、部位や肌の状態、頻度などによって変わります。比較的毛が薄く細い部位は4回以上、毛が濃く太い部位は8回ほどかかることもあります。美容脱毛は医療脱毛と比べて使用機器のパワーが弱いため、脱毛までの回数が多いことが一般的です。
美容脱毛の効果を高めるためには、日焼け止めを塗る、保湿を徹底する、ホルモンバランスを整えるなどが重要になります。美容脱毛を選択する際は、当記事で紹介したポイントを押さえて脱毛をしましょう。
メンズ脱毛お役立ちコラムを読んでいただき、ありがとうございます。 メンズ脱毛アロンソでは、ニードル脱毛でも痛みを極力抑えた超高周波タイプのスーパーフラッシュ法を採用しています。脱毛本場アメリカが認める「永久脱毛」と言われる施術方法なので、安心してお任せいただけます。メンズ脱毛をお考えであれば、ぜひ一度ご相談ください。 お電話でもフォームでも対応いたします。