脱毛での硬毛化とは?起きやすい部位や原因・対処法を解説!

脱毛を数回受けた後に、これまでになかった濃い毛が施術したところから生えてきた場合は、毛が硬毛化している可能性があります。硬毛化は誰にでも起こる可能性があり、予防をするのは難しい現象です。毛が硬毛化がしやすい方には共通点があるため、該当する方は対処法を知っておきましょう。

当記事では、硬毛化の意味や起きやすい場所、また起こる原因や対処法について解説します。硬毛化していると感じる人や、脱毛を受ける前に硬毛化について知りたい人は、ぜひ参考にしてください。

記事監修者情報

木村奈緒 博士
木村奈緒
専門科目
美容皮膚科
経歴
久留米大学医学部卒後、美容皮膚科クリニックにて勤務。日常に取り入れやすい美容を提供することをこころがけ、患者様に寄り添った診療を行っている。
資格
医学博士
詳しく見る

1.硬毛化とは?

硬毛化とは、脱毛処理により脱毛前よりも毛が太く強靭になる現象のことです。症状の現れ方は個人差が大きく、数本程度が硬毛化する人もいれば、施術範囲の大部分が硬毛化する人もいます。

硬毛化は脱毛の開始直後ではなく、1〜3か月程度経過した後に症状を認識するケースが大半です。現状、硬毛化の原因は解明されておらず、実際に硬毛化が起こるかを判定する手段もありません。

しかし、硬毛化を起こしやすい部位や人にはある程度の共通点があり、発症した場合の対処法もあります。確立としては低いものの誰にでも起こり得る脱毛トラブルのため、脱毛施術におけるリスクの1つとして知っておくことが大切です。

脱毛で起きる硬毛化とは?多毛化との違いや原因・適切な対処法を解説

2.硬毛化しやすい部位

硬毛化を起こしやすいとされる部位は、下記の6つです。

【硬毛化しやすい部位】

  • うなじ
  • 二の腕
  • 背中
  • お腹

硬毛化しやすい毛には、色素が薄く細いという特徴が共通しています。いわゆる「産毛」と呼ばれ、脱毛機器への反応が鈍いタイプの毛が硬毛化しやすく、特に産毛が多いうなじや肩などはリスクが高めです。また、肘下や太ももなども硬毛化を起こすことがあります。反対にVIOやワキといった、もともと太く濃いタイプの毛はあまり硬毛化しません。

顔も硬毛化しやすい部位に当たり、男性の場合は濃いヒゲの硬毛化リスクは低く、薄いヒゲは硬毛化リスクが高いと言えるでしょう。ただしあくまでも傾向であり、どの部位であっても硬毛化する可能性はあります。

3.硬毛化しやすい人の特徴

硬毛化を起こしやすい人にも、ある程度の共通点があります。硬毛化しやすい人の特徴は、主に次の3点です。

体毛が薄い人
硬毛化は、産毛のように細く色の薄い毛が起こしやすい症状です。そのため、もともと体毛が薄めの人は、体毛が濃い人に比べて硬毛化しやすいと言われています。硬毛化の症例が少ない場所に症状が現れるケースも珍しくありません。
毛の密度が高い人
毛量が多くムダ毛の密度が高いタイプの人も、硬毛化現象に注意が必要です。体毛が密集して生えていると、脱毛器のレーザーが拡散されやすい・均等に当たりにくいケースがあり、毛根ごとに脱毛効果がバラつくと考えられています。照射が不十分だった毛根が活性化され、硬毛化のリスクが高まります。
毛根が深部にある人

毛根の深さには、個人差があります。毛根の深さは皮膚表面からおよそ2mm〜3.5mmが標準的な位置です。しかし、人によっては通常よりも毛根の位置が深いケースがあります。

光脱毛やレーザー脱毛では照射する深度を厳密に指定することが多く、想定よりも深い位置に毛根があると必要な威力が発毛組織周辺まで届きません。そのため、施術の効果が足りずに毛根の活性化を促し、硬毛化しやすいと言われています。毛根の深さは生まれつきの体質・肌質により決まる上、目視で確認できないため事前に判断するのは困難です。

上記の条件はあくまでも通常よりリスクが高いというだけであり、実際に硬毛化を起こすとは限りません。不安な場合は脱毛サロンや医療脱毛クリニックで、納得がいくまで相談しましょう。

髭が薄い原因は?髭を濃くする方法や処理の仕方も詳しく解説!

4.硬毛化の原因として考えられること

硬毛化という現象があることは知られていても、なぜ毛が硬くなるのかという原因は解明されていません。どのような人でも、どこの部位でも、どの脱毛方式・機種でも、硬毛化は起こり得ます。

硬毛化の原因として有力な説はいくつかあるものの、仮説の域を出ておらず真実は未だ不明です。ここでは、硬毛化が起こる原因の仮説として、特に有力な2つの説を紹介します。

4-1.発毛組織を完全に破壊できず毛根を刺激した

硬毛化の原因として、「発毛組織の不完全な破壊による毛根への刺激」は有力な説です。

脱毛施術は光やレーザーなど熱ダメージを与え、毛乳頭・毛母細胞・バルジ領域などの発毛組織を攻撃することでムダ毛の再生を阻みます。しかし、脱毛器の照射出力不足があったり適切な量・時間を照射できていなかったりすると、発毛組織を破壊しきれません。

中途半端に損傷した発毛組織が身体にできた「傷」と見なされ、修復される過程でより硬く太い毛が生えてくると考えられています。

4-2.毛周期の変化により毛の活性化を促した

「脱毛施術による毛周期の変化」も、硬毛化の原因として挙げられている説の1つです。体毛には必ず毛周期があり、毛が成長する成長期、毛の成長が止まる退行期、毛が抜け落ちる休息期があります。体全体の体毛のほとんどは退行期から休息期であり、高い脱毛の効果を得られるのは成長期の毛です。

毛周期は毛根ごとに、数か月〜数年間隔で一定のサイクルを保つのが通常です。しかし、脱毛の刺激により退行期から休止期にある毛根が活性化し、減少した分の体毛を補うためにしっかりとした毛が生えやすくなったのではないかと考えられています。

毛周期について

5.硬毛化の対処法

脱毛施術を受けている人の中には、「施術した場所から硬く太い毛が生えてきたけど、硬毛化の症状であるか分からなくて不安」という人もいるでしょう。下記の中で当てはまる項目が多いほど、硬毛化である可能性が高くなります。

  • 今まで生えていた毛よりも明らかに色が濃い・硬い・太い
  • ほとんど産毛しかなかった部位に黒く太い毛が生えてきた
  • 毛の本数自体が増えた・密集度が上がったと感じる
  • 毛の先端まで太い
  • 施術開始から1~3か月以上経ってから生えてきた
  • 2~3回以上施術を受けた場所から生えてきた

脱毛施術が原因で硬毛化が起こった場合、まずは落ち着いて対処することが大切です。ここからは、硬毛化に有効な対処法を3つ紹介します。

5-1.期間を設けて一旦様子を見る

硬毛化は施術により毛が抜けた部分から、新しい毛が生えてくるタイミングで起こります。施術の開始から1〜3か月後、施術回数2〜3回以上で発症する例が一般的です。施術から間もない時期に違和感を覚えたときは、しばらく様子を見ましょう。

一度硬毛化した毛にも毛周期があり、濃くなった毛が何度か生え変わるうちに次第に薄くなるケースも珍しくありません。硬毛化ではなく、体調の変化によって一時的に毛が濃くなっているケースもあります。

5-2.高出力の照射で脱毛する

「硬毛化の症状の様子を見る時間が惜しい」「早く硬毛化の対処をしたい」という場合は、医療レーザー脱毛機など高出力のレーザー照射を受ける方法が挙げられるでしょう。

硬毛化部位の毛根でも、発毛組織を破壊しきれたら理論上は毛が生えてこなくなります。毛根が深い位置にあっても症状の改善が期待できるでしょう。ただし、照射出力が高まれば熱ダメージも大きくなり肌トラブルを招く恐れもあります。サロンやクリニックと十分に相談することが大切です。

5-3.ニードル脱毛をする

光脱毛やレーザー脱毛による再施術で改善が見られない場合は、ニードル脱毛も視野に入れましょう。ニードル脱毛は、毛に沿わせて毛根まで針を入れ電気で直接発毛組織を攻撃する施術です。

脱毛の中では、硬毛化部位に対するアプローチ力が期待できる対処方法になります。また、熱エネルギーによる脱毛方法ではないため、施術部周辺のさらなる硬毛化を心配する必要もありません。

硬毛化・多毛化(増毛化)になってしまった方へ

まとめ

硬毛化とは、脱毛処理によって脱毛前より毛が濃くなる現象のことです。原因は解明されておらず、仮説では発毛組織を完全に破壊できず毛根を刺激したことや、毛周期の変化により毛を活性したことが原因ではないかと言われています。体毛の薄い人は毛の密度が濃い人、毛根が深部にある人に起こりやすく、起こる位置は顔やうなじ、肩、二の腕とさまざまです。

硬毛化していると感じたら、濃くなった毛が生え変わるうちに薄くなるか、硬毛化の症状が続くかしばらく様子を見ましょう。しばらく経っても状態が改善されない場合は、高出力のレーザー脱毛やニードル脱毛で毛根の発毛組織を破壊するのが効果的です。

女性脱毛技能士金子

メンズ脱毛お役立ちコラムを読んでいただき、ありがとうございます。 メンズ脱毛アロンソでは、ニードル脱毛でも痛みを極力抑えた超高周波タイプのスーパーフラッシュ法を採用しています。脱毛本場アメリカが認める「永久脱毛」と言われる施術方法なので、安心してお任せいただけます。メンズ脱毛をお考えであれば、ぜひ一度ご相談ください。 お電話でもフォームでも対応いたします。

カテゴリー