髭脱毛を行う場合、毛の濃さや施術方法によって効果が実感できるまでの回数は変わります。出力の弱い光脱毛の場合は、痛みが少なく費用が比較的安いことが多い一方で必要回数が多く、対して医療脱毛やニードル脱毛はより短期間で効果を発揮します。髭脱毛は毛周期に合わせて施術が行われるため、施術と施術の間には1~2か月程度の期間が必要です。1回の処理ではすべての毛を脱毛できず、すぐに脱毛が完了するわけではない点には注意しましょう。
この記事では髭脱毛の効果が実感できるまでの必要回数や時間がかかる理由、髭脱毛の効果をさらにアップするための方法、脱毛サロンの選び方を解説します。
記事監修者情報
- 山下真理子
- 専門科目
- 皮膚科
- 経歴
- 京都府立医科大学卒業後、医師に。主に美容医療に従事するが、医療専門学校にて講師を務めて、医療教育にも従事する。
- 資格
- 医師
1. 髭脱毛の効果が出るまでには何回必要?
髭脱毛は受ける施術により、使用する機器と得られる効果の度合いが異なります。施術方法の違いや、脱毛・減毛効果が出るまでに必要となる施術回数の目安を把握しましょう。
以下では、4つの脱毛方法を紹介します。
1-1. 【15~20回が目安】光脱毛
光脱毛は、光を照射して毛の黒いメラニン色素に反応させ、熱によるダメージを発毛組織に与える脱毛方法です。メリットは下記の3つがあります。
- 施術費用を抑えられる
- 照射時の痛みが少ない
- 照射範囲が広く、一度の施術時間が短い
光脱毛は照射時のパワーが低く、痛みを抑えて脱毛できるのが特徴です。また、医療行為にあたらない脱毛方法のため、脱毛サロンで施術を受けられます。
効果を感じられるまでに必要な回数 | 5〜10回ほどで効果が表れ始めます。自己処理の手間が少なくなるまでは、15〜20回ほどの施術が必要です。 |
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十分な減毛効果が表れるまでの期間 | 毛が薄くなり始めるのに約1年半かかります。十分な効果を得るまでは、約4年の期間を要する場合もあります。 |
光脱毛は減毛効果を得られるまでに、多くの施術回数と長い期間が必要です。くわえて、施術の効果は一時的な抑毛にとどまります。回数を重ねると毛が細くなったり、薄くなったりする変化がありますが、永久脱毛とは異なる点に注意してください。
1-2. 【8~15回が目安】レーザー脱毛
レーザー脱毛は、医療用のレーザーを用いて施術する方法です。光脱毛と同じく、光を照射し毛の黒いメラニン色素に反応させて、熱によるダメージを発毛組織に与えます。施術によって得られるメリットとして、下記が挙げられます。
- 光脱毛よりも効果が出るのが早い
- 脱毛効果が高い
レーザー脱毛は光脱毛よりも照射時のパワーが高く、医療行為にあたる脱毛方法です。施術が受けられるのは、病院やクリニックなどの医療機関に限定されるため注意してください。
効果を感じられるまでに必要な回数 | 3〜6回ほどで効果が表れ始めます。自己処理の手間が少なくなるまでは、8〜15回ほどの施術が必要です。 |
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十分な減毛効果が表れるまでの期間 | 毛が薄くなり始めるまでに約1年かかります。十分な効果を得るまでは、2〜2年半を目安にしてください。 |
照射時のパワーが高いので、光脱毛に比べて少ない回数と短い期間で効果を得られます。最終脱毛から1か月後、毛の再生率が20%程度に抑えられる「永久脱毛」の効果もあるのが特徴です。
1-3. 【6~15回が目安】ニードル脱毛
ニードル脱毛は毛穴に細い針を刺し、電気を流すことで毛の発毛組織にダメージを与える方法です。主なメリットは下記が挙げられます。
- 施術した毛がすぐに抜け落ちる即効性がある
- 産毛や白髪にも効果がある
- 日焼けした肌にも施術可能
ニードル脱毛は脱毛サロンで施術を受けられます。光脱毛などでは効果が得にくい産毛や白髪にダメージを与えられるほか、日焼け肌も関係なく施術できるのもメリットです。
効果を感じられるまでに必要な回数 | 施術直後に毛が抜け落ち、効果を感じられます。自己処理の手間が少なくなるまでは、6〜15回ほどの施術が必要です。 |
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十分な減毛効果が表れるまでの期間 | 毛が薄くなり始めるまでに約1年必要です。十分な減毛効果を得るまでは、2〜2年半を目安にしてください。 |
ニードル脱毛は施術後すぐに毛が抜け落ちますが、一度の処理だけで施術範囲に含まれるすべての毛の再毛は防げません。自己処理が不要になる程度の効果を得るには、2〜2年半ほどかかると覚えておきましょう。また、ニードル脱毛はFDA(米国食品医薬品局)が唯一永久脱毛として認めている脱毛方法です。
人前に立つ機会があるなど、なんらかのタイミングに合わせ早く髭を薄くしたい場合には、即効性を生かせるため特に効果的な脱毛方法と言えます。
1-4. 【本格的な脱毛は不可】家庭用脱毛器
家庭用脱毛器は、自宅で簡単に脱毛ができるように作られた脱毛器です。さまざまな種類がある脱毛器の中でも、光を照射して脱毛する「フラッシュ式」が多く、資格がない一般の人も手軽に操作できます。家庭用脱毛器を使うメリットは下記3つです。
- 好きなときに脱毛できる
- 他人に見られずに自分で脱毛できる
- 費用を抑えられる
自分で脱毛できるので脱毛サロンに行く必要がなく、好きなタイミングで処理を行えます。2~3万円の価格帯が多く、脱毛にかける費用を抑えられるのも嬉しいポイントです。
ただし、家庭用としての使用を目的に作られている脱毛器のため、照射時のパワーが低く設定されています。脱毛サロンなどの施術と比較すると効果は緩やかで、本格的な脱毛は期待できません。
2. 髭脱毛の効果が出るまでに時間がかかる理由
髭脱毛は、1~2か月ほどの期間を空けながら施術を受けなければなりません。施術による十分な効果を得るために必要な期間です。
髭脱毛の効果が出るまでに時間がかかる詳しい理由を紹介します。
2-1. 毛周期に合わせることで脱毛の効果が上がる
髭脱毛の効果を上げるには、毛周期に合わせて施術を受けるのが大切です。毛周期とは、毛が生え変わるサイクルのことを指しています。成長期・退行期・休止期の3つの段階で構成される、発毛してから抜け落ちるまでの流れです。
脱毛・減毛効果が得られるのは、毛周期の中でも伸びた毛と発毛組織がつながっている成長期に限られます。退行期・休止期は毛が毛根から抜け落ちている状態のため、施術をしても発毛組織にダメージを与えられないのが理由です。
毛周期には個人差があり施術頻度は人によって異なりますが、毛の成長期にあわせて処理することで脱毛・減毛効果を上げられます。
2-2. 肌トラブルを未然に防ぐ必要がある
光脱毛やニードル脱毛をすると、施術によって肌がダメージを受けた状態になります。顔の皮膚は薄く、短期間で頻繁に脱毛を行うとやけどなどの肌トラブルを招く可能性があるので、一定の施術間隔の確保が必要です。
肌トラブルは、やけどに限らずニキビが発生することも考えられます。ダメージを受けた肌が熱を持つため乾燥しやすくなり、バリア機能の低下を招くのが原因です。バリア機能が低下した肌は病原体が入り込みやすく、ニキビの発生につながります。ほかにも、毛穴に膿がたまる毛嚢炎を引き起こすケースもあるので注意してください。
適切な間隔を守って施術を受けることにより、肌トラブルの発生を防ぎながらスムーズに脱毛を続けられます。
2-3. 即座に脱毛を実感したいならニードル脱毛がおすすめ
ニードル脱毛は、毛の1本1本に電流によるダメージを与えて発毛組織を破壊し、減毛効果を得る脱毛方法です。ダメージを与えた毛はその場で抜き取れる即効性があるため、すぐに効果を実感したい人に、おすすめの脱毛方法と言えます。
一方でレーザー脱毛や光脱毛は、毛が抜け始めるまでに施術後1~2週間ほどの期間を要します。効果が実感できるまで時間がかかるので注意してください。早く減毛効果を得たい部位がある人や、即効性を求める人はニードル脱毛を選びましょう。
3. 髭脱毛の効果をさらにアップするための方法
髭脱毛の期間中は、自身の肌状態に注意して日々を過ごすと、施術の効果を高められます。なるべく少ない回数で高い効果を得るために、肌の管理や脱毛期間中の過ごし方に注目しましょう。
髭脱毛の効果をさらにアップさせるには、以下の方法を取り入れるのがおすすめです。
3-1. しっかりと保湿を行う
髭脱毛の期間中は、肌の調子を整えておくと施術の効果を高められます。肌の潤いを保てるよう、保湿を十分に行いましょう。特に施術後は肌がダメージを受けて熱を持つため、水分が失われやすい状態です。加えて、年齢による保湿力の低下が影響する場合もあります。肌の細胞に潤いを与え、乾燥によるダメージを少なくできるよう、保湿ケアを意識してください。
肌の乾燥状態が続くと、皮膚が硬くなって毛が抜けにくくなり、脱毛・減毛効果の低下を招きます。顔の皮膚は薄く水分量を保ちにくいので、意識的な肌の手入れが欠かせません。保湿の際は化粧水後に乳液などの油分を塗る工程までをセットにし、水分を逃さないよう対策が必要です。
3-2. 日焼け止めを塗る
脱毛前後は、日焼けをしないように注意してください。日焼けは肌がダメージを受けている状態のため、そのまま施術を受けると肌トラブルの原因になります。日焼け止めを塗り、肌を紫外線から守るのが大切です。
光脱毛などでは照射した光が日焼けした黒い肌に反応し、肌自体に強い刺激を与え、やけどを引き起こす可能性があるので特に注意が必要です。場合によっては、施術を受けられない状態になることも考えられます。脱毛前後の2週間はより意識的に日焼け止めを塗り、施術による効果を適切に得られるよう、日焼けを避けた肌状態を維持しましょう。
刺激が少ないタイプの日焼け止めを使用すると、施術によってダメージを受けた肌への負担を抑えられるのでおすすめです。また、帽子などのアイテムを併用すると、日焼け対策の効果を高められます。
3-3. カミソリではなくシェーバーを使う
脱毛期間中の髭剃りは、カミソリではなくシェーバーを使用してください。カミソリは肌に直接刃をあてて処理するため、カミソリ負けを引き起こす可能性があります。カミソリ負けによって炎症や毛嚢炎などが起きると、肌トラブルが治るまで施術を受けられない場合があるので注意が必要です。シェーバーであれば、肌に直接刃をあてずに髭剃りができます。
また、毛抜きの使用も避けましょう。毛抜きによって肌荒れが起きる可能性があるほか、毛周期を狂わせてしまいます。毛周期が狂うと毛の成長期と施術のタイミングが合わず、脱毛・減毛の効果が十分に得られません。カミソリと同じく毛抜きの使用も避け、シェーバーで手入れをしてください。
なお、肌のダメージを抑えた状態で施術を受けられるよう、脱毛直前の髭剃りは控えましょう。
3-4. 施術前後は飲酒や激しい運動を避ける
施術前後の飲酒や激しい運動は、脱毛に悪影響を及ぼすため避けてください。それぞれが脱毛に及ぼす影響は、下記が挙げられます。
●飲酒
- 利尿作用で体内の水分が不足し、肌の乾燥を招く
- 体温が上昇し、施術後の肌に痛みやかゆみを引き起こす
●運動
- 血行促進の影響で肌の熱が冷めず、炎症が起きやすくなる
- 汗をかくと施術によるダメージを受けた毛穴に雑菌が入る可能性が高まる
飲酒・運動ともに、体温の上昇を招く行為です。肌が乾燥し脱毛による肌トラブルを引き起こしやすくなるほか、施術後は肌の熱が冷めず、より乾燥を進める原因になるので注意しましょう。施術後に激しい運動をして汗をかくのも、肌トラブルのリスクを高めるため避けてください。
いずれの行為も、施術前後の1〜3日ほどは行わないのをおすすめします。
4. 髭脱毛を行うメリット
髭脱毛をすると、シェーバーやシェービングクリームなどの自己処理用の道具を揃える頻度が減り、長期的にかかる費用を抑えられます。ほかにも男性にとってさまざまなメリットがあることから、髭は脱毛をする人が多い人気の部位です。
髭脱毛のメリットのうち、代表的な3つを紹介します。
4-1. 髭剃りをしなくてよくなる
髭脱毛によって脱毛・減毛効果が得られると、髭剃りの手間がなくなります。特に毎日髭剃りをしている人にとっては、日々の負担軽減につながるメリットの1つです。
髭剃りにかけていた時間の節約にもなり、生活を充実させる時間として有効に活用できます。たとえば、家族とコミュニケーションを取る時間に充てたり、朝の髭剃りの時間を睡眠時間に充てて起床を遅くしたりも可能です。
4-2. 肌へのダメージが軽くなる
自己処理が不要になるため、肌へのダメージが軽くなるのもメリットです。髭剃りや毛抜きによって受ける刺激の回数が減り、ニキビの発生や肌の炎症を抑えられます。
化粧水などを塗る際に、肌を整えやすくなる嬉しいポイントもあります。髭に邪魔されず顔全体に満遍なく化粧水を塗り、しっかりとした保湿が可能です。肌トラブルを引き起こす乾燥が軽減できるので、肌状態が改善される可能性もあります。
4-3. 清潔感のある外見になる
髭脱毛をすると、頻繁に自己処理をしなくても清潔感のある外見を維持しやすくなります。朝に剃った毛が夕方に生えて無精髭になったり、髭の濃さで口元が青くなったりするのも軽減可能です。髭の剃り残しやカミソリ負けによる肌荒れも抑えられるので、不潔な印象やだらしない印象につながるのも防げます。
髭全体を脱毛するのに抵抗がある人は、部分的に髭が残るように施術する「デザイン脱毛」もおすすめです。形を整えて脱毛すると、髭が生えていても生えっぱなしの雑な印象がなく、清潔感を感じさせられます。
脱毛方法の中でも、ニードル脱毛であれば特に希望の髭の形に整えられます。毛の1本ずつに処理ができるため狭い範囲に施術ができ、細かい形の調整が可能です。
5. 髭脱毛をする際の脱毛サロンの選び方
髭脱毛の施術を受ける脱毛サロンを選ぶ際は、それぞれの店舗の特徴を把握しましょう。継続して施術を受け続けるためにも、自分に合った脱毛サロンを選ぶのが大切です。
脱毛サロンを選ぶ際に重要な4つのポイントを紹介します。
5-1. サロンの立地
髭脱毛は十分な効果を得るために、複数回の施術を受ける必要があります。立地が悪い脱毛サロンの場合、施術に通いづらくなるので注意しましょう。
最寄駅から遠いなど、アクセスしづらい条件の脱毛サロンは通うのが面倒になり、施術の継続を途切れさせる原因になりかねません。定期的な脱毛を続けるのが難しくなり、場合によっては別の脱毛サロンを探す手間も発生するため、立地の確認は大切です。
駅近などでアクセスが良い脱毛サロンであれば、通う難易度が下がります。仕事終わりで疲れた後であっても、負担が少なく通えるのでおすすめです。
5-2. 髭脱毛の範囲
髭脱毛と言っても、脱毛サロンごとで施術対象の範囲が異なります。自身が希望する脱毛部位が、プランやコースに含まれているか事前に確認してください。脱毛サロンの中には、鼻下・あご・あご下だけを髭脱毛の範囲と分類しているケースもあります。
特に、もみあげや頬髭などの脱毛も希望する場合は、髭脱毛以外の別のプラン・コースとなっていないか、そもそも施術対象なのか確認しましょう。施術対象になっている部位を事前に確認すると、脱毛サロン選びの失敗を避けられます。
5-3. カウンセリングやサポート体制の充実度
髭脱毛は、施術を希望する人それぞれで脱毛したい部位や肌状態が異なります。事前のカウンセリングで、希望の脱毛部位・肌の悩みなどをしっかりと相談できる脱毛サロンを選びましょう。相談内容を踏まえた上で、適切な施術や脱毛情報を提供してくれる脱毛サロンなのか見極めが必要です。
カウンセリングの際、スタッフの説明と脱毛期間中のサポート体制の充実度に注目してください。信頼できる対応が得られる脱毛サロンであれば、複数回にわたる施術を安心して任せられます。
5-4. オプション料金・追加料金の有無
脱毛サロンを選ぶ際は、脱毛以外にかかるオプション料金や追加料金の確認も大切です。たとえば、下記に挙げる項目は、脱毛サロンによってはオプション料金・追加料金として発生します。
- カウンセリング料金
- シェービング料金
- 事務手数料
- キャンセル料
シェービング料金などは、施術回数を重ねるほど費用がかさむので注意してください。
なるべく費用を抑えたい場合は、オプション料金や追加料金がなく、必要金額が分かりやすい脱毛サロンを選びましょう。費用負担を抑えられるほか、どれくらいの費用で施術を受けられるのか判断しやすいのでおすすめです。
まとめ
髭脱毛の効果を実感できるまでには、毛周期に合わせて一定回数の脱毛施術を受ける必要があります。早期に脱毛の効果を実感したいなら、しっかりと保湿や日焼け止めなどの肌ケアを行い、髭剃りにカミソリではなくシェーバーを使うほか、飲酒や激しい運動を避けましょう。また、ニードル脱毛であれば、施術直後に髭が抜けるため、すぐに効果を実感できます。
髭脱毛を行うサロンを探すときには、髭脱毛の範囲やサポート体制の充実度、オプション料金の有無をチェックするとよいでしょう。くわえて、光脱毛なら1年半以上、ニードル脱毛なら1年程度サロンに通うことから、アクセスしやすい立地かどうかも重要です。
メンズ脱毛お役立ちコラムを読んでいただき、ありがとうございます。 メンズ脱毛アロンソでは、ニードル脱毛でも痛みを極力抑えた超高周波タイプのスーパーフラッシュ法を採用しています。脱毛本場アメリカが認める「永久脱毛」と言われる施術方法なので、安心してお任せいただけます。メンズ脱毛をお考えであれば、ぜひ一度ご相談ください。 お電話でもフォームでも対応いたします。