髭を抜くと生えてこなくなる噂は本当?デメリットや処理方法も解説

髭を抜いた際には白くて丸い物体が付着することがあるため、毛根から抜けたと思う方も多いでしょう。しかし、白くて丸い物体は実際には毛根ではなく、体毛と皮膚をつなぎとめるための組織です。また、髭を抜く行為には痛みをともなうほか、さまざまなデメリットがあります。

今回は、髭を抜いてもなくなることがない理由や、髭を抜くことのデメリットを詳しく解説します。髭を抜くと生えなくなるのか知りたい方や髭を抜くこと以外の処理方法が知りたい方はぜひご覧ください。

記事監修者情報

山下真理子 医師
山下真理子
専門科目
皮膚科
経歴
京都府立医科大学卒業後、医師に。主に美容医療に従事するが、医療専門学校にて講師を務めて、医療教育にも従事する。
資格
医師
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1.髭を抜いてもなくなることはない

髭は、抜いても完全になくなることはありません。毛抜きなどで髭を抜いた際、根元についている白くて丸い物体を毛根と勘違いしている方も多いでしょう。しかし、毛根についている白くて丸い物質は、体毛を皮膚につなぎとめている「毛根鞘(もうこんしょう)」という組織で、発毛組織の働きには関係ありません。

髭や髪の毛などすべての体毛を作っている組織は、毛根の最も奥にある毛乳頭です。毛乳頭は、発毛に必要な栄養や酸素を毛細血管に送る役目を担っています。そのため、毛乳頭を破壊しない限り髭は生え続けます。

髭を抜くことは、皮膚に強い刺激や負担を与える行為です。髭には外部からの刺激に対して皮膚を守ろうとする性質をもつため、髭を抜き続けるとかえって濃くなる可能性があります。

2.髭を抜くことのデメリット6つ

髭を抜くメリットは、一時的に髭が薄く見えることのみです。一方で、色素沈着や痛み、炎症などのさまざまなデメリットもあります。メリットと比較してもデメリットのほうが圧倒的に多いため、髭を抜くことは基本的におすすめしません。

以下では、髭を抜くデメリットを6つ解説します。

2-1.色素沈着

色素沈着とは、いわゆる「シミ」のことを指します。色素沈着は通常、皮膚の摩擦や紫外線による刺激などの理由で起こるのが特徴です。

人の体内では、皮膚を守る色素成分のメラニンが生成されています。しかし、皮膚が炎症すると、メラニンが過剰に生成されて皮膚の中にとどまり、シミの原因となります。髭を抜く際も皮膚が炎症するため、メラニンの過剰な生成につながります。

いったん色素沈着すると、消えるまでに2~3年かかる場合もあるでしょう。

2-2.抜く時の痛み

体毛は肌の内部で毛根と毛母細胞が結合しているため、体毛を抜くことによって結合が分断される際には痛みを感じます。

体毛を抜く際の痛みは一様ではなく、部位によってまちまちです。一般的に、皮膚が薄い部位のほうが厚い部位よりも痛みを強く感じることが多い傾向です。髭が生えている部位の皮膚は薄いため、強い痛みを伴います。

痛みを緩和する方法の1つとして、抜きたい部位を温めることが挙げられます。皮膚を温めることで毛穴が開いて抜きやすくなり、痛みを多少緩和することが可能です。しかし、髭を抜く行為自体が皮膚に負担を与える点にも留意しましょう。

2-3.毛嚢炎

髭の生えている皮膚は、毛嚢炎(もうのうえん)になりやすい部位です。毛嚢炎は体毛を抜いた後に起こりやすい肌トラブルの1つで、体毛を抜いた後の毛穴から雑菌が侵入して炎症し、赤みが出たり、かゆくなったりするのが特徴です。

毛嚢炎を発症する場合、体毛を抜いた翌日から数日のうちに症状が現れ、軽症であれば痛みはなく、数週間ほどで自然に症状は治まります。

しかし、炎症が進行して症状が重くなると、しこりができて発熱・痛み・体調不良などを引き起こすケースもあります。

2-4.埋没毛

埋没毛とは、体毛が皮膚の外へ出ずに皮膚の下で成長する症状で、「埋もれ毛」とも呼ばれます。皮膚が柔らかい顔などのデリケートな部位で起こりやすい症状です。埋没毛ができた皮膚は、黒くブツブツとした見た目になります。

埋没毛は、皮膚への過剰な刺激が原因で起こります。例えば、体毛を抜く行為によって刺激を受けた皮膚の角質は、修復・保護する過程で硬くなり、毛穴がふさがる場合があります。毛穴という出口を失った体毛は、皮膚の下で成長を続けて埋没毛となります。

埋没毛は自然に治ることが一般的です。しかし、強引に引き抜こうとすると、炎症や色素沈着などを招く場合もあるため注意しましょう。

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2-5.硬毛化

硬毛化とは、除毛する以前の状態よりも太くて硬い毛が生える症状です。顔は硬毛化が起こりやすい部位の1つであり、髭を繰り返して抜き続けると硬毛化する場合があります。

硬毛化の原因としてはさまざまな説が考えられているものの、現時点では究明されていません。原因として有力視されている説の1つは「発毛組織が徹底的に破壊されなかったために、かえって体毛の生成を活性化させて太く硬くなる」という考え方です。

自己処理で中途半端に髭を抜き続けると、硬毛化するリスクがあることも覚えておきましょう。

2-6.抜毛症

抜毛症とは、体毛を抜く行為を抑えられず、習慣化する症状です。抜毛症になると、体毛を抜く際の刺激に満足感を得ることで止められなくなります。例えば、髭を抜くことはよくないと分かっていながら、どうしても抜かずにはいられないという方は抜毛症の可能性が考えられます。

抜毛症になる原因の1つは、日常生活や仕事などにおけるストレスだと考えられていますが、精神疾患の可能性もあるため注意が必要です。抜毛症の疑いがある方には、ストレスを解消する別の手段を探したり、心療内科など専門の医療機関を受診したりすることをおすすめします。

3.髭抜き以外の処理方法

髭を自己処理する際は、皮膚へのダメージをできる限り少なくすることが大切です。以下では、髭抜き以外の処理方法を3つ紹介します。

・電気シェーバー

電気シェーバーは、回転式または往復式の刃を用いて髭をカットする電気機器です。皮膚に直接触れないため、カミソリよりも皮膚へのダメージが低いという特徴があります。

・家庭用脱毛器

家庭用脱毛器は、家庭で手軽に利用できる脱毛器です。自己処理方法の中では唯一脱毛効果があり、フラッシュやレーザーといった光によって脱毛します。ただし、家庭脱毛器の照射出力は弱く、照射部位も小さめです。

・抑毛ローション

抑毛ローションは、髭を薄くする効果が期待できる成分を配合しています。継続して使う必要はあるものの、1本あたりの価格が安い点はメリットです。

抑毛ローションは髭を短く剃った後、洗顔して毛穴の汚れを落としてから使います。数回重ね塗りしてから乳液や保湿クリームなどを塗ると、ローションの浸透を促して蒸発を防げます。

3-1.脱毛サロンや医療脱毛クリニックでの脱毛もおすすめ

髭を処理する手段としては、男性向け脱毛サロンや医療脱毛クリニックの利用もおすすめです。専門機関で行われている脱毛方法には「レーザー脱毛」「光脱毛」「ニードル脱毛」などがあります。

・レーザー脱毛

レーザーを毛根内のメラニン色素に吸収させる方法です。レーザーが毛根にダメージを与え、脱毛を促します。レーザー脱毛は医療行為であり、医師がいるクリニックのみ施術が認められています。

・光脱毛

色素に吸収される光を用い、毛根にダメージを与える方法です。「フラッシュ脱毛」とも呼ばれています。脱毛サロンが用いる減毛方法の1つで、医療行為とは異なります。

・ニードル脱毛

電気を通す細いニードルを毛穴に挿入した後、一瞬電流を流して毛根にダメージを与える方法です。やや痛みを伴いますが、1本ずつ施術するため、髭全体のバランスを考えた脱毛もできるでしょう。

脱毛サロンや医療脱毛クリニックを利用する場合、一定期間通う必要があります。しかし、自己処理するよりも安全できれいに脱毛でき、脱毛後のケアがしっかりしている点は大きなメリットです。

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まとめ

髭を抜く行為は、皮膚に刺激や負担を与えます。また、抜いても毛がなくなることはないため、髭を抜くのはおすすめの処理方法とは言えません。抜いた直後は髭が薄く見えるものの、色素沈着や毛嚢炎、埋没毛などの症状が出ることもあります。さらに、硬毛化すると薄くしたかった髭が濃くなる可能性も考えられます。

髭を処理する方法として、脱毛サロンやクリニックを利用するのもおすすめです。脱毛を行えば髭の処理にかかっていた時間や費用も節約できるため、ぜひ検討してみてください。

女性脱毛技能士金子

メンズ脱毛お役立ちコラムを読んでいただき、ありがとうございます。 メンズ脱毛アロンソでは、ニードル脱毛でも痛みを極力抑えた超高周波タイプのスーパーフラッシュ法を採用しています。脱毛本場アメリカが認める「永久脱毛」と言われる施術方法なので、安心してお任せいただけます。メンズ脱毛をお考えであれば、ぜひ一度ご相談ください。 お電話でもフォームでも対応いたします。

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