陰毛が邪魔だと感じている方の中には、自己処理で毛を抜いてもよいのか考えている方もいるのではないでしょうか。しかし、毛を抜くと強い痛みを感じるだけでなく肌にダメージを与え、肌トラブルにつながるおそれがあります。陰部周辺の肌は体の中でも特にデリケートなため、自己処理はあまり向いていない部分です。
当記事では、陰毛を抜いてはいけない理由や陰毛を処理するメリット、また抜く以外の脱毛方法を紹介します。陰毛を処理したい方は、ぜひご覧ください。
記事監修者情報
- 山下真理子
- 専門科目
- 皮膚科
- 経歴
- 京都府立医科大学卒業後、医師に。主に美容医療に従事するが、医療専門学校にて講師を務めて、医療教育にも従事する。
- 資格
- 医師
1.陰毛は抜いてもいい？
陰毛を抜くと、肌の黒ずみや炎症を引き起こす可能性があります。陰毛が生えている陰部や陰茎周辺は、粘膜に近く皮膚は薄くてデリケートです。毛抜きを用いての自己処理は、毛穴を傷つけたり強い刺激を与えたりするため、特にデリケートゾーンとの相性は良くありません。
毛周期と関係なく自己処理することにより、埋没毛が生じて黒いポツポツができる可能性もあります。デリケートな部位こそ医療脱毛や脱毛サロンなどのプロに任せるのが安心です。
2.陰毛は抜くなど自己処理をしないほうがよい理由
陰毛は毛抜きやカミソリなどの道具を入手すれば、好きなタイミングで自己処理が可能です。しかし、手軽に行える反面、自己処理方法によっては肌トラブルにつながる可能性があります。デリケートゾーンにトラブルが生じると、通院が必要になる場合もあるでしょう。
以下では、陰毛の自己処理をおすすめしない理由を紹介します。
2-1.カミソリ負けを起こす可能性がある
カミソリを用いての陰毛の自己処理は、特に注意が必要です。たとえシェービングジェルを使用しても、カミソリの刃によって肌の角質層が削られます。カミソリの滑りを良くするためにボディソープや石鹸を用いると、乾燥の原因にもなるため注意しましょう。
頻繁な自己処理で肌のバリア機能が低下すると、下着や汗といった外部からの刺激に弱くなり、かゆみやかぶれ、肌荒れなど「カミソリ負け」を起こすリスクがあります。特に股下のIゾーンは見えづらく、ささいな肌荒れには気づきにくい場所です。肌が敏感になっている状態で自己処理を続けると、カミソリ負けによる赤みやひりつきだけでなく、毛嚢炎などの毛穴トラブルにつながる可能性もあります。
2-2.色素沈着が起こりやすくなる
毛抜きやカミソリで頻繁に陰毛を自己処理すると、刺激に対する肌の防御反応としてメラニン色素が生成されます。過剰なメラニン色素の生成は、肌が黒ずんで見える要因です。特にデリケートゾーンは皮膚が薄く刺激に弱いため、色素沈着が生じる可能性も高まります。
健康な肌ではメラニン色素が生成されても、ターンオーバーによって黒ずんだ古い皮膚は排出されます。しかし、自己処理による刺激や繰り返す肌荒れは、肌のターンオーバーが乱れメラニン色素が過剰に表皮に蓄積されます。黒ずみの定着を防ぐためにも、頻繁な自己処理や肌に負担の大きい処理方法は避ける必要があるでしょう。
2-3.毛嚢炎を起こすリスクがある
毛嚢炎（もうのうえん）は、陰毛を自己処理している方に起こりやすい肌トラブルです。毛包炎とも呼ばれ、毛穴の奥にある毛根を包む部分に炎症が起き、赤みや膿を持った発疹が生じます。毛嚢炎が起こる原因は、毛包部にできた傷から黄色ブドウ球菌や表皮ブドウ球菌、マラセチアなどの細菌が入り込むためです。悪化すると腫れが大きくなったり、痛みを感じたりする場合もあります。
毛抜きやカミソリ、除毛剤などで陰毛を自己処理すると、目には見えなくてもデリケートゾーンには細かな傷が生じます。陰毛の自己処理が、デリケートゾーンの毛嚢炎の大きな要因と言っても過言ではありません。柔らかい肌の部位は、自分で手入れするのが難しい部位とも言えるでしょう。
3.陰毛を処理するメリット
自己処理が難しいとはいえ、肌トラブルの減少や清潔感の向上など陰毛の処理にはさまざまなメリットがあります。以下では、クリニックやサロンで陰毛を処理するメリットを紹介します。
●肌トラブルが減る
デリケートゾーンの肌トラブルは、自己処理による傷や、蒸れ、汚れが残っていることによって発生します。陰毛の処理が完了すると、陰毛があった頃より肌トラブルが軽減するのを実感できるでしょう。
●処理の手間がなくなる
デリケートゾーンは凹凸があって肌が傷つきやすいため、毛の処理が手間に感じる方も少なくありません。自己処理であれば、毛が中途半端に伸びてきたときに毛先のチクチク感が気になる方もいます。クリニックやサロンでの脱毛処理が完了すると、不快感や手間からも解放されるでしょう。
●デリケートゾーンを清潔に保てる
陰毛が整えられていない状態では、排泄時の汚れが残りやすかったり、夏場は汗で蒸れやすかったりします。肌荒れだけでなく臭いの原因にもなるため、陰毛は適切に処理するのがおすすめです。
メンズの陰部（VIO）脱毛は快適！メリット・デメリットや女性からの印象とは？
4.抜く以外の陰毛の脱毛方法
自己処理で陰毛を処理する場合、肌トラブルを防ぐため丁寧に安全な方法で行なうのが重要です。しかし、自己処理では伸びてきた毛を処理し続ける必要があります。処理の手間を省くには、クリニックやサロンで脱毛の施術を受けるのがおすすめです。
以下では、クリニックやサロンで受けられる脱毛の種類や特徴を紹介します。
4-1.光脱毛
光脱毛は、光を照射して毛根にダメージを与える脱毛方法です。毛根には、毛を作る毛母細胞や栄養を取り込む毛乳頭など、毛を成長させるために重要な組織があります。光で毛根にダメージを与えると、毛の成長速度が遅くなったり、細い毛が生えるようになったりします。施術を複数回繰り返すと毛が目立ちづらくなり、自己処理の頻度を減らせるようになるでしょう。
光脱毛で用いる光は毛のメラニン色素にのみ反応するため、肌色の皮膚には刺激が少ないです。毛抜きでの処理やシェービングのように肌に細かな傷を残す心配もありません。毛周期に合わせて複数回施術を受ける必要はありますが、脱毛方法の中では痛みが少なく、1回ごとの施術価格は比較的手頃なのが魅力です。
4-2.医療レーザー脱毛
医療レーザー脱毛は、光脱毛と似た原理の脱毛方法です。光とは異なり照射出力が非常に強いレーザーを用いるため、毛根組織や発毛組織であるバルジ領域を破壊できます。美容皮膚科などの医療機関でのみ行え、医師や医師の管理下で看護師のみが施術可能です。
1回目の施術から高い脱毛効果を期待できますが、痛みを感じやすいため、麻酔クリームを併用する場合もあります。短期間で脱毛が完了するため施術回数は少なく抑えられる場合が多く、トータルコストは抑えられるでしょう。
ただし、医療レーザー脱毛で謳われている永久脱毛とは、脱毛完了後に1本も毛が生えないという意味ではありません。減毛効果が高く、長期間に渡って減毛状態を維持できる脱毛方法と考えましょう。
4-3.ニードル脱毛
ニードル脱毛は、光脱毛や医療レーザー脱毛より歴史が長い脱毛方法です。毛穴の1つ1つに針を挿入し、高周波の電気を流します。電気の熱が毛根に直接ダメージを与えるため、その場で毛が抜けます。
毛のメラニン色素に反応させる光脱毛や医療レーザー脱毛とは異なり、白髪や柔らかい毛にも対応できるのが最大の魅力です。日焼けした肌や皮膚の黒い部分、眉や髭などあらゆる部位の脱毛が可能です。光脱毛や医療レーザー脱毛を行って、かえって毛が濃くなる「硬毛化」が生じた毛にも対応できます。
ニードル脱毛は手作業ゆえに施術時間はかかりますが、陰毛と合わせてあらゆる部位の脱毛も行いたい方や、白髪が混じっている方に特におすすめです。
まとめ
陰毛は抜くとカミソリ負けや肌の黒ずみ、毛嚢炎の原因となる可能性があるため、おすすめできない脱毛方法です。陰毛を処理したい場合は、クリニックやサロンでプロの手に任せるのがよいでしょう。陰毛をきれいに処理することで、肌トラブルが減ったり自己処理の手間がなくなったり、デリケートゾーンを清潔に保てたりなどのメリットがあります。
クリニックやサロンでの脱毛方法には大きく分けて3つあり、光脱毛・医療レーザー脱毛・ニードル脱毛です。それぞれ特徴が異なるため、痛みや費用、施術回数などさまざまな点から比較し、自分にあった脱毛方法を選びましょう。
メンズ脱毛お役立ちコラムを読んでいただき、ありがとうございます。 メンズ脱毛アロンソでは、ニードル脱毛でも痛みを極力抑えた超高周波タイプのスーパーフラッシュ法を採用しています。脱毛本場アメリカが認める「永久脱毛」と言われる施術方法なので、安心してお任せいただけます。メンズ脱毛をお考えであれば、ぜひ一度ご相談ください。 お電話でもフォームでも対応いたします。
